配置基準があっても保育士の時短は組める|保育園の育児・介護両立支援の進め方 #保育園#保育園経営#園長#配置基準#育児介護休業法#時短勤務#社労士#労務管理
「育休から戻る保育士に時短で働いてもらいたい。
でも配置基準が崩れる」。
この板挟みは、ほとんどの園が抱える悩みだと思います。
ここで請求を断る方向に傾くと、法違反のリスクを抱えたうえに、貴重な有資格者まで失いかねません。
この記事では、配置基準と両立支援が別々のルールで動いていることを整理したうえで、基準を守りながら両立支援を進める具体的な順番をご説明します。
目次
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1. 結論:ここだけ押さえる
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2. 配置基準と両立支援は、別々のルールで動いている
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配置基準はどこに書いてあるのか
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両立支援はどこに書いてあるのか
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3. 保育園ではどこが問題になるか——「常勤の保育士」の定義が交差点
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こども家庭庁の通知が定義を置いている
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「6時間」と「5時間45分」で扱いが変わりうる
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短時間勤務の保育士を定数に充てるときの条件
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施設類型と運営主体で線を引く
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4. 令和7年10月からの措置を、保育園でどう選ぶか
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選択肢を「選べるふり」にしない
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保育園で機能しやすいのはこの3つ
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進める順番
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5. 介護離職を防ぐ手を、いま打てるか
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7. まとめ
1. 結論:ここだけ押さえる
✅配置基準は児童福祉法系のルール、両立支援は育児・介護休業法のルールです。片方を理由にもう片方を断る、という関係にはなっていません。
✅こども家庭庁の通知では、配置基準上の「常勤の保育士」に1日6時間以上かつ月20日以上勤務する者が含まれます。時短勤務でも、所定を6時間とすれば「常勤の保育士」として数えられる余地があります。
✅令和7年10月1日から育児における「柔軟な働き方を実現するための措置」が義務になりました。保育園で本当に使える措置を選ばないと、義務を果たしたことになりません。
✅保育士の親の介護については、令和7年4月1日施行分で園側の義務が増えています。職員から相談が来る前にやることがあります。
2. 配置基準と両立支援は、別々のルールで動いている
まず、園長が同じテーブルに載せてしまいがちな2つのルールを分けます。
配置基準はどこに書いてあるのか
配置基準(子どもの人数に応じて必要な保育士の人数を定めた基準)の本体は、児童福祉施設の設備及び運営に関する基準(昭和23年厚生省令第63号)第33条第2項です。
認可保育所について、次のとおり定められています。
| 子どもの年齢 | 保育士の数 |
| 乳児 | おおむね3人につき1人以上 |
| 満1歳以上満3歳未満 | おおむね6人につき1人以上 |
| 満3歳以上満4歳未満 | おおむね15人につき1人以上 |
| 満4歳以上 | おおむね25人につき1人以上 |
このほか「保育所一につき二人を下ることはできない」とされています(同項ただし書)。
実際に園を縛るのは都道府県などの条例ですが、この職員配置の部分は従うべき基準(自治体が条例を作るとき、これを下回る内容にできない国の基準)とされています(児童福祉法第45条第1項、第2項第1号)。
注意したいのは、これが下限であって上限ではないことです。
同基準第4条は、児童福祉施設は最低基準を超えて常に設備及び運営を向上させなければならないと定めています。
自治体が独自に、より手厚い配置を求めていることもあります。
自園に適用される数字は、必ず自治体の条例と所管課で確認してください。
なお、この表は最低基準の数字です。
公定価格(国が定める、保育所などの運営費の単価)には別に配置改善のための加算が設けられていますが、加算は最低基準とも労働基準法上の義務とも別の制度です。混同しないでください。
満3歳以上満4歳未満の15対1と満4歳以上の25対1は、令和6年4月1日施行の府令改正で入った数字です。
同府令の附則には経過措置(制度が変わるとき、当面の間だけ認められる特例)があり、満3歳以上満4歳未満について令和10年3月31日までの間、満4歳以上について当分の間、従前の20対1・30対1で運営できるとされています。
ただしこれは無条件の猶予ではなく、「保育士及び保育従事者の配置の状況に鑑み、保育の提供に支障を及ぼすおそれがあるとき」という条件付きです。
実際に適用されるかは自治体の条例によりますので、自園がどちらの数字かは条例と所管課で必ず確認してください。
両立支援はどこに書いてあるのか
一方の両立支援は、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(育児・介護休業法)です。
所管は厚生労働省で、園を指導するのは労働基準監督署ではなく都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)になります。
ここで大事なのは、「事業の正常な運営を妨げる場合」という断り文句が使える制度と、使えない制度があることです。
| 制度 | 根拠 | 「事業の正常な運営を妨げる場合」で断れるか |
| 所定外労働の制限(残業免除) | 第16条の8 | 断れる(条文にその定めがある) |
| 時間外労働の制限 | 第17条 | 断れる(条文にその定めがある) |
| 深夜業の制限 | 第19条 | 断れる(条文にその定めがある) |
| 所定労働時間の短縮措置(時短勤務・3歳未満) | 第23条第1項 | 断れない |
つまり「配置基準が崩れるから時短は認められない」という説明は、法律の建て付けと合っていません。
第23条第1項には、そもそも「事業の正常な運営を妨げる場合」という拒否事由が置かれていないからです。
ただし、この措置の義務がかかる範囲は決まっています。
対象は3歳に満たない子を養育する職員で、育児休業中の職員は除かれます(第23条第1項本文)。
もともと1日の所定労働時間が6時間以下の職員も対象外です(同法施行規則第72条)。
子が3歳になった後は、後述する第23条の3の「柔軟な働き方を実現するための措置」として園が短時間勤務制度を選んでいる場合に利用できる、という組み立てです。
また、労使協定(会社と従業員の代表が結ぶ書面の約束)で対象から外せる職員の範囲も、法律で次の3つに限られています(第23条第1項ただし書)。
1. 継続して雇用された期間が1年に満たない職員
2. 週の所定労働日数が2日以下の職員
3. 業務の性質又は業務の実施体制に照らして、時短措置を講ずることが困難と認められる業務に従事する職員
3の扱いには注意が必要です。
指針(平成21年厚生労働省告示第509号)は、3に当たりうる例として、国際路線等に就航する航空機の客室乗務員等の業務、労働者数が少ない事業所において当該業務に従事しうる労働者数が著しく少ない業務、交替制勤務による製造業務などを挙げています。
ただし指針は続けて、「これら以外は困難と認められる業務に該当しないものではなく、また、これらであれば困難と認められる業務に該当するものではない」と明記しています。
例示に似ているというだけでは、3には当たりません。
厚生労働省の解説も、短時間勤務制度を講ずることが客観的にみて困難と認められない業務については対象外にできない、としています。
「交替制だから」「人数が少ないから」という理由だけで保育士を一律に3で除外する運用は、第23条第1項違反となるおそれがあります。
判断は業務の実態に照らして個別に行ってください。
なお、3の職員について時短措置を講じないこととする場合には、第23条第2項により、育児休業に関する制度に準ずる措置・在宅勤務等の措置・始業時刻変更等の措置(フレックスタイム制、時差出勤、3歳未満の子に係る保育施設の設置運営等)のいずれかを代わりに講じなければなりません。
1と2で除外した場合に、この代替措置の義務はありません。
3. 保育園ではどこが問題になるか——「常勤の保育士」の定義が交差点
ここからが保育園に固有の論点です。
配置基準の頭数を数えるときの「常勤の保育士」とは誰か、という問題です。
こども家庭庁の通知が定義を置いている
「保育所等における常勤保育士及び短時間保育士の定義について」(令和5年4月21日 こ成保21 こども家庭庁成育局長通知)は、最低基準における定数上の「常勤の保育士」を次のように定義しています。
① その保育所等の就業規則において定められている常勤の従業者が勤務すべき時間数(1か月に勤務すべき時間数が120時間以上であるものに限る)に達している者
② 上記以外の者であって、1日6時間以上かつ月20日以上勤務するもの
そして「短時間勤務の保育士」とは、この①②のいずれにも該当しない者をいうとされています。
この通知は、地方自治法第245条の4第1項の規定に基づく技術的助言という位置づけです。
自治体を法的に拘束するものではなく、実際に園へ適用されるのは条例と自治体の運用です。
多くの自治体はこの考え方に沿って指導監査を行っていますが、取扱いが異なる場合もあるため、自園の所管課の運用を必ず確認してください。
「6時間」と「5時間45分」で扱いが変わりうる
ここが実務の勘所です。
育児・介護休業法第23条第1項の短時間勤務制度は、1日の所定労働時間を原則として6時間とする措置を含むものとしなければなりません(同法施行規則第73条)。
厚生労働省の解説では、この「原則として6時間」は、通常の所定労働時間が7時間45分である事業所で短縮後を5時間45分とする場合などを勘案し、1日5時間45分から6時間までを許容する趣旨とされています。
つまり同じ「時短勤務」でも、
✅所定を6時間ちょうどにすれば、月20日以上の勤務があれば通知②の「1日6時間以上かつ月20日以上」に当たります
✅所定を5時間45分にすると、6時間を下回るため②には当たりません
という差が生じます。
常勤職員の所定が7時間45分の園では、何も考えずに5時間45分の時短にしてしまいがちです。
そもそも法令が求めているのは「原則として6時間」の措置であり(則第73条)、5時間45分はその許容範囲の下限にすぎません。
規程で6時間を原則として置いておくかどうかで、配置の組みやすさが変わります。
なお、週の勤務日数を減らして月20日を下回れば、やはり②からは外れます。
時短の設計は「1日何時間か」と「月何日か」の両方を見てください。
実際の当てはめは指導監査で確認される事項ですので、迷う場合は事前に所管課へ相談するのが安全です。
短時間勤務の保育士を定数に充てるときの条件
短時間勤務の保育士を最低基準上の定数に充てること自体は認められています。
ただし条件があります(令和3年3月19日 子発0319第1号、こ成保21により一部改正)。
✅常勤の保育士が各組・各グループに1名以上配置されていること。乳児を含む組・グループであって、その組・グループに係る最低基準上の保育士定数が2名以上の場合は、1名以上ではなく2名以上
✅常勤の保育士に代えて短時間勤務の保育士を充てる場合の勤務時間数が、常勤の保育士を充てる場合の勤務時間数を上回ること
待機児童のある市町村がやむを得ないと認める場合には、1名の常勤の保育士に代えて2名の短時間勤務の保育士を充てることも認められています。
ただしこれは市町村の判断が前提の例外で、自園の判断だけで使える仕組みではありません。
同じ通知は、同一労働同一賃金の観点から、グループの担任を務める短時間勤務の保育士と、同じく担任を務める常勤の保育士との間に不合理な待遇差を設けないことも求めています。
賃金の扱いも押さえておいてください。
短縮した時間に対応する分だけ賃金を減らすこと自体は、不利益な取扱いには当たらないと解されています。
一方で、時短の申出をしたことや、時短措置が講じられたことを理由とする不利益な取扱いは、育児・介護休業法第23条の2で禁止されています。
「時短にしたから手当は一律に不支給」といった運用は、この規定に抵触するおそれがあります。
施設類型と運営主体で線を引く
✅この通知が「保育所等」として掲げているのは、保育所並びに小規模保育事業所A型・B型及び事業所内保育事業所です。認定こども園や幼稚園は、根拠となる基準が異なります(幼稚園は所管も文部科学省です)。常勤・短時間の取扱いは別途、自園に適用される基準と自治体の運用で確認してください。
✅公立保育所の職員は地方公務員です。育児・介護休業法には公務員に関する特例が置かれており(第61条、第61条の2)、育児休業そのものは地方公務員の育児休業等に関する法律が適用されます。この記事は、社会福祉法人・株式会社などが運営する私立の認可保育所を前提としています。
4. 令和7年10月からの措置を、保育園でどう選ぶか
令和7年10月1日から、育児・介護休業法第23条の3による「柔軟な働き方を実現するための措置」が義務になりました。
3歳から小学校就学の始期に達するまでの子を養育する職員について、次の5つから2つ以上を選んで講じなければなりません。
✅始業時刻等の変更(フレックスタイム制、または1日の所定労働時間を変えずに始業・終業の時刻を繰り上げ・繰り下げる時差出勤の制度)
✅テレワーク等(1か月に10労働日以上利用でき、原則として時間単位で利用できるもの)
✅保育施設の設置運営その他これに準ずる便宜の供与
✅養育両立支援休暇の付与(年10日以上、時間単位で利用できるもの)
✅短時間勤務制度(1日の所定労働時間を原則6時間とする措置を含む)
並びは厚生労働省の資料の掲載順で、条文(第23条の3第1項各号)の号番号とは一致しません。
条文と突き合わせるときは措置の名前で追ってください。
職員は、園が講じた措置の中から1つを選んで利用できます。
選択肢を「選べるふり」にしない
厚生労働省のQ&Aでは、職員の職種や配置などからあらかじめ利用できないことが想定できる措置を講じても、事業主が措置義務を果たしたことにはならないとされています。
保育士にテレワーク等を1か月に10労働日以上というのは、子どもから離れられない業務の性質上、現実には成り立ちにくい選択肢です。
書類の上で2つ並べただけでは足りないということです。
一方でQ&Aは、事業所単位・事業所内のライン単位・職種ごとに措置の組み合わせを変えることを認めています。
事務職員にはテレワーク、保育士には別の措置、という組み方は差し支えありません。
保育園で機能しやすいのはこの3つ
始業時刻等の変更が、実は保育園といちばん相性が良い措置です。
厚生労働省のQ&Aは、交替制勤務(例:早番9時〜17時、遅番13時〜21時)の労働者について、通常であればいずれの勤務時間帯も一定割合以上の勤務が求められる場合に、希望した者は早番勤務のみとすることを認める措置は「始業時刻等の変更」を措置したことになる、と明示しています。
「早番だけ」「遅番を外す」は、多くの園がすでに個別の配慮としてやっていることです。
それを制度として就業規則に書けば、法律上の措置になります。
しかも1日の所定労働時間は変わらないので、配置基準上の「常勤の保育士」の扱いにも影響しません。
養育両立支援休暇も検討に値します。
年10日以上を時間単位で使えるようにする休暇で、用途は職員に委ねられます。
失効した年次有給休暇を積み立てる制度がある園なら、時間単位で利用でき用途を限定しないなどの要件を満たせば、その積立年休を養育両立支援休暇として措置できます。ただし、積立日数が1年間に10労働日を下回る職員には、不足分を別途加えて年10労働日以上にする必要があります。
短時間勤務制度は、前章のとおり所定を6時間とするかどうかが分かれ目です。
進める順番
1. 職場のニーズを把握します
2. 措置を2つ以上選びます。このとき過半数組合、なければ過半数代表者(従業員の過半数を代表する人。投票や挙手などで選ぶ)の意見を聴かなければなりません(第23条の3第4項)
3. 就業規則・育児介護休業規程に書きます。制度化されていなければ「措置を講じている」ことになりません。なお、労使協定を結べば、継続して雇用された期間が1年に満たない職員などを対象から外すことができます(第23条の3第3項)
4. 子が1歳11か月に達する日の翌々日から2歳11か月に達する日の翌日までの間に、対象職員へ個別に周知し、利用の意向を確認します(第23条の3第5項)。周知するのは、選んだ措置の内容・申出先・所定外労働の制限や時間外労働/深夜業の制限に関する制度です
5. 妊娠・出産等の申出があったときと、子が3歳になるまでの適切な時期に、勤務時間帯・勤務地・両立支援制度等の利用期間・仕事と育児の両立に資する就業の条件について意向を聴き、その意向に配慮します(第21条第2項、第3項)
5の「配慮」は、意向どおりにしなければならないという意味ではないと解されています。
ただし、聴いた内容を踏まえて検討することは必要で、対応が難しい場合には理由を職員に説明するなど丁寧な対応を行うことが重要とされています。
園長が「無理」の一言で返す運用は、ここでつまずきます。
なお、令和7年4月1日から所定外労働の制限(残業免除)の対象が小学校就学前の子を養育する職員まで広がりました(第16条の8)。
柔軟な働き方の措置を利用している職員が、同時に残業免除を請求することもできます。
行事前の残業を当然の前提にしたシフト設計は、見直しどきです。
5. 介護離職を防ぐ手を、いま打てるか
保育園の両立支援は育児に目が向きがちですが、勤続の長いベテラン保育士ほど親の介護に直面します。
主任・副主任クラスが抜ければ、配置基準どころか園の運営そのものが揺らぎます。
令和7年4月1日から、園側の義務が次のように増えました。
✅介護に直面した旨の申出をした職員への個別の周知・意向確認(第21条第4項)。周知するのは、介護休業に関する制度及び介護両立支援制度等・その申出先・介護休業給付金に関することです
✅介護に直面する前の早期の情報提供(第21条第5項)。時期は、40歳に達する日の属する年度の初日から末日までの期間、または40歳に達する日の翌日から起算して1年間のいずれかです(同法施行規則第69条の13)。職員からの申出がなくても実施しなければなりません
✅雇用環境の整備(第22条第2項、第4項)。①研修の実施、②相談体制の整備(相談窓口の設置)、③自園の取得事例の収集・提供、④取得促進に関する方針の周知 のいずれかを講じます。義務の対象となる事業主は限定されておらず、介護に直面した職員がいない園でも必要です
✅介護休暇について、労使協定で「継続雇用期間6か月未満」を除外する規定が撤廃されました。休暇そのものを労使協定で除外できるのは、週の所定労働日数が2日以下の職員だけです。子の看護等休暇も同様です(なお、これとは別に、業務の性質等から時間単位での取得が困難と認められる業務に従事する職員を、時間単位取得の対象から除く労使協定の仕組みは残っています。1日単位の取得は拒めません)
介護のための所定労働時間の短縮等の措置(第23条第3項)は、
①短時間勤務の制度、
②フレックスタイム制、
③始業又は終業の時刻を繰り上げ・繰り下げる制度、
④労働者が利用する介護サービスの費用の助成その他これに準ずる制度
のうち、いずれか1つを講じれば足ります。
利用開始の日から連続する3年間以上の期間で、2回以上利用できる措置にする必要があります(④を除きます)。
保育園の実情でいえば、始業・終業時刻の繰上げ・繰下げ(時差出勤)が使いやすい選択肢です。
1日の勤務時間を減らさずに済むため配置への影響が小さく、朝夕のデイサービスの送り出しや迎えにも合わせやすいためです。
短時間勤務の制度を選ぶ場合は、1日の所定労働時間が8時間の職員なら2時間以上短縮することが望ましいとされています。
介護休業そのものは、対象家族1人につき3回まで、通算93日を限度とします(第11条、第15条)。
「介護に専念するための休み」ではなく、介護の体制を組み立てるための休みという位置づけです。
この趣旨を伝えられるかどうかで、職員が退職を選ぶか休業を選ぶかが変わります。
7. まとめ
配置基準は動かせません。
しかし、配置基準が禁じているのは「頭数を割ること」であって、「時短の保育士を置くこと」ではありません。
こども家庭庁の通知は1日6時間以上かつ月20日以上という線を引き、短時間勤務の保育士を定数に充てる道も残しています。
各組・各グループへの常勤保育士の配置といった通知の条件を満たし、自治体の条例と所管課の運用を確認したうえでシフトを設計すれば、両立支援と基準を両立させる余地は十分にあります。
令和7年10月からの柔軟な働き方の措置も、園にとって不利な改正ではありません。
早番だけ・遅番だけという、現場がすでにやっている配慮を制度に格上げできるからです。
制度として書いてあれば職員は遠慮せずに申し出られますし、園は法律上の義務を果たしたことになります。
保育士の採用が難しい以上、いま働いている職員に働き続けてもらうことが、いちばん確実な人材確保策です。
就業規則と育児介護休業規程を開いて、まず「常勤職員の勤務すべき時間数」と「時短後の所定労働時間」の2つの数字を確かめるところから始めてください。
社会保険労務士小笠原事務所は、愛知県春日井市を中心に活動しております。
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愛知県(名古屋市、一宮市、瀬戸市、春日井市、犬山市、江南市、小牧市、稲沢市、尾張旭市、岩倉市、豊明市、日進市、清須市、北名古屋市、長久手市、東郷町、豊山町、大口町、扶桑町、津島市、愛西市、弥富市、あま市、大治町、蟹江町、飛島村、半田市、常滑市、東海市、大府市、知多市、阿久比町、東浦町、南知多町、美浜町、武豊町、岡崎市、碧南市、刈谷市、豊田市、安城市、西尾市、知立市、高浜市、みよし市、幸田町、豊橋市、豊川市、蒲郡市、新城市、田原市、設楽町、東栄町、豊根村)
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